母の不妊治療体験談 ~母への感謝と命のバトン~
母も不妊でした。約7年もの不妊治療の末私が生まれたようで、大変大切に、過保護に育てられたと思います。
(そのおかげですっかりわがままな娘の完成です。)
母は幼い頃に事故で父親を亡くし、女手一つで三兄弟を育てた母は寂しかったのでしょう、温かい家庭と子育てが母の夢だったようで、かなりつらい日々だったと幼い頃から常日頃聞かされていました。
しかも私の前に一人、4か月で流産しています。
なるほど、今になってそのつらさが痛いほどわかります。
正直、今になるまで、そんなにつらいものとは思ってもみませんでした。
妊活は、やってみないとわからない想像を絶する辛さがありますね・・・。
母の辛さを痛感するとともに、母への感謝が止まりませんでした。
不妊で今まで唯一よかったと思えたことは、母の辛さを理解し、より一層感謝できたことです。
今なら、ここまで過保護に子供に尽くしてくれた母や父の気持ちが痛いほどよくわかります。
すんなり子供ができた人たちだって子供が大切な気持ちにきっと変わりはないんでしょうけど、不妊の末できた子供はより一層大切にできるのではないか、そんな風に思うのです。
この不妊の辛さを一番話して分かってくれる人は母です、なんせ経験者ですから。
母には包み隠さず、すべて話していました。
母曰く、生まれたら今までの辛さは全部吹っ飛ぶから、とのことです。
そんな言葉に、いや、でも今はつらいし、できるかわからんし、と取り乱して涙したこともあります。
母は体外受精は経験していませんが、私が体外受精に踏み出す背中を押してくれたのは母でした。
母とは不妊の症状は違いますので遺伝ではないのではと思いますが、私が通っていた鍼灸の先生曰く、親が不妊だと子供も不妊になりやすいとのことでした・・・
自分の子供も同じ思いをすると思うと悲しすぎます。
医療はこれほどまでに発展しているのに、不妊で悩む女性の数は増えている、何とかならないのでしょうかね・・・。
子供には、体外受精で生まれたこと、辛い不妊治療の末生まれたこと、そして女の子の場合子供自身も不妊である可能性があるということを早くから伝えていきたいと思います。
薬や注射のある今の時代じゃなかったら子供を産めなかったのかと思うと、なんだかゾッとしますが。
そう考えると、医療の進歩には感謝しなければならないですね。