人工授精や体外受精への偏見~私は子供にも伝えたい~
私自身、不妊治療を本格的に始めるまで、人工授精や体外受精は自分には関係のない話だと思っていました。
命を宿すという神の領域に、人の手が介在していいのか、愛のある性行為の上で産むべきなのではないか、といった考えがなんとなく私もありました。
私は不妊治療をしていない友人(親友レベル)には不妊治療を伝えていたのですが、人によっては「え、そこまでして産む必要ある?焦らなくていいんじゃない?」と言われ、明らかに引かれたこともありました。
(それ以降あまり積極的には周りには言わなくなりました)
親しい友人の中には不妊治療していた人はいましたが、同世代で体外受精をしたという友人はいなかったのもあり身近に相談できる人もおらず、本当に体外受精でいいのか?!という葛藤が強くありました。
将来子供が知ったときどう思うのかな?体外受精で産んで、なにか普通にできた子と差はないのかな?!体外受精の歴史はまだ浅く(1978年が世界初)、まだわかっていないことがあるのではないか?という不安もありました。
正直今もちょっとはあります。(私が調べた限り、今のところ自然妊娠の人たちとなんら変わりはないというデータが多いですが。)
東洋医学にはまっていったのも、できることなら自然に近い形で妊娠したいという思いが強かったからです。
でも、一つずつ検査とステップアップを積み上げてきて、もう体外受精しかないと経験を持って思えましたし、結局結果がすべて、時は金なりであるという思いと、鍼灸の先生や母の後押しもあり、体外受精に踏み切る決心がつきました。
今の医療技術に懸けてみようと思いました。
私の別のブログの中で「最初から体外受精しておけばよかった」と述べておりましたが、それはあくまで結果論であり、その時の私にはまだ体外受精をするという覚悟ができていませんでした。
例えタイムスリップした私が過去の私を説得していたとしても、結局踏み切れていないんじゃないかなと思ってますし、たとえ挑戦していたとしてもちゃんと気持ちの整理、腹落ちができていなかったと思います。
なので、体外受精のタイミングについては後悔はありません、
体外受精に踏み切るまでに必要な、大切な時間だったと思っています。
子供が体外受精でできたことを、私は隠していません。
聞かれたら「体外受精だよ、辛かったよ~おもに財布が(笑)」と冗談交じりに胸を張って言っています。
将来、子供にもちゃんと説明した上で「あなたは体外受精で生まれたんだよ、本当に苦労して心から望んでできたかけがえのない子なんだよ、うちに来てくれてありがとう。」とちゃんと伝えたいな、と思います。
子供がそれを聞いてどう感じるかはわかりませんが、私は胸を張って体外受精したことを子供にも伝えたいと思います。