不妊というラベリング

なぜかはわからないのですが、自分が不妊と自覚するまでにすごく時間がかかりました。

PCOSという診断は下っていましたし、PCOS不妊要因とわかっていたのに、なぜか自分=不妊にならなかったんですよね、不思議。

不妊って、字面が強烈なんですよね・・・。

 

不妊症の定義は「1年以上避妊せず性行為を行っているにも関わらず妊娠しない」状態ということで、まだ不妊治療始めてからは1年たってないし、と思ってなのか、「妊娠しにくいだけで不妊じゃないし」という謎のプライドなのか、自分はを不妊症と認識していませんでした。

たぶん受け入れられなかったんですよね、その事実が。

 

初めて「あ、私不妊なんだ・・・」と認識したのは、クリニックで先生のPCを覗いて見えた私のカルテに書かれた「不妊」の文字でした。

病院にいっても明確に「あなたは不妊ですね」と明確に言われるわけでもないので、この時初めて自分は不妊だと認識しました。

大変ショックを受けたのを覚えています。今更って感じですが。

 

だからといって何か変わるわけでもないのですが、そこから事実を受け入れて本格的に治療に向き合うようになったような気がしています。

ああ、これは頑張らないと、普通にしててもだめなんだ、医療の力を借りないと自然妊娠はできないんだ、という事実を受け入れた瞬間だったかもしれません。

妊活中の性交渉の頻度~もはやミッション~

妊活を始めるとよく出てくる話題ですが、だんだん性交渉(タイミング)が義務と化してくるんですよね・・・・

「今日排卵日だから、よろしく!」

「了解」

23時集合で」

みたいな、仕事かっていう。

 

私は平均すると1週間に1度程度でしたが、妊活のせいでそんな適度なバランスは崩れ、妊活が本格化していたころはほとんど排卵日以外はない、みたいな状況だったと記憶しております。

逆にタイミングとらなきゃいけない日は3,4日連続で頑張ってへとへと、みたいな感じでした。

 

もともとそこまで濃厚な方ではない私たちの交渉はどんどんとたんぱくなものになり、いつしかルーティンワークのような状態に。

こうなると完全に仕事ですね。

不妊治療経験者は皆口をそろえていいますね。

 

ずっとロマンチックでもいられないし、なかなか難しいですよね~

 

ルーティンワークみたいになりがちなので、できるだけ私が意識していたことは決して女は捨てない!ということでした。

(ただでさえ女性ホルモン少なくて男性ホルモン多いんだから気を付けてないと男になってしまう・・・)

 

・下着のままうろつかない、全裸は行為の時しか見せない

排卵日の伝え方を工夫する(排卵日と伝えないか、極力かわいく言う、極力)

・精力のつく食べ物を食べる(ウナギとか)

 

これらの工夫により、比較的最後までほどよくロマンチックな関係でいられたのかなと思います。

 

妊娠したらできなくなりますから(妊娠中の性行為自体時期にもよりますが問題はないようですが、そもそもそんな気がおきなくなりますし、お腹の赤ちゃんへの影響が怖いし私はしませんでした。産後も子供が一緒に寝ているのでなかなかできないしそんな気もおきません。)できるうちに楽しんでおこうくらいの気持ちでいきましょう!

妊活に係る費用と家計管理 ~妊活費用負担はどうする?~

妊活って、本当にお金がかかりますよね・・・

 

当時はまだ保険適用外でしたので、鍼灸の費用(10万円)も全部ひっくるめると不妊治療合計で100万円かかりました。

補助金30万程度と医療費控除の確定申告により多少戻りはあれど、70万円程度はかかったことになります。

その他サプリ、書籍代等々含めるとかなり費やしてますね~

(ちなみに、自己負担額が10万円を超えると医療費控除対象です。

確定申告すれば所得から控除できるので 所得税がちょっと還付されます。

鍼灸の費用も治療目的なので対象ですよ~!しっかり領収書保管しておきましょう。)

 

もちろんもっとかかっているかたもたくさんいらっしゃるとは思いますし、お金で買えない価値があるプライスレスなのですが、言い方悪いですがタダで子供ができてる人もいるのにと思うとひたすら辛かったです・・・。

お金払って、成果もなくて、痛くて辛い思いしなきゃいけなくて、本来問題なければ払わなくていいのに、という思いになるのが辛かったです。

これが一番のストレスだったかも。

今は保険適用なのでだいぶましにはなっていることかと思います、本当によかったです!(うらやましい・・・)

 

さて、本日の本題に参りましょう。

 

まず、我が家は共働きで、給与はほぼ同じです。

家計はそれぞれの額面の毎月の給与と賞与×〇割を共通口座に振り込む、という仕組みをとっております。(割合は変動)

その共同口座から住宅ローンや水道光熱費の支払い、および家庭の資産運用を行っています。

年収もほぼ同じなのでこの制度が一番合理的だと考えたからです。

片方の口座を完全に貯蓄用にする仕組みや、固定額を振り込む仕組みにするなどという方法があり、家計管理を考えるとそちらの方がいいと聞きますが、残業や賞与などの頑張った変動分が個人の手取りに反映されないので働くモチベーションが上がらない、という意見多数(2名)のため却下しました。

(私が育休中なので現在は一時的にお小遣い制にしております。)

お互い干渉されず、自由にお金を使える点はメリットですが、二人の生活費分について自分のお金という意識が薄れるため、節約には不向きである点はデメリットですね。

一応個人資産と共同資産のそれぞれを運用していますが、個人資産は個人の判断で比較的アグレッシブに、共同資産は保守的に運用しているといった感じです。

 

基本生活費は「経費」(正しい使い方ではない)と呼んで二人の口座のお金を使用していますが、困るのが妊活費用。

あくまで問題があるのは私、私の問題で旦那に費用負担させるのは心が痛むなあ・・・という思いから、すべて自分で支払いきりました。

旦那はずっと経費でいいよと言ってくれていたのですが、私の罪悪感を少しでも小さくするためにそうしました。

皆さんどうされているんでしょうか・・・気になっているので書いてみました。

励まされた曲 ~辛い時は音楽を聴いてリフレッシュ!~

辛い辛い不妊治療、気分転換の方法をいくつか用意しておくことはとても大事だと思います!

 

私個人は洋楽が好きなので、普段はあまり邦楽を聞かないのですが(歌詞よりリズム重視)辛いとき、歌詞に励まされた邦楽の名曲がいくつかあります。

(”辛いとき おすすめ 曲” とかで検索してアルバムにダウンロードして聞いてました)

辛い時はとことん凹んで泣いて、ふっきるに限ります!

 

渋めの定番曲が中心ですが、特に励まされた曲をおすすめさせてください。

 

・何度でも(ドリカム)

 何度でも×3 立ち上がり呼ぶよ~

 

・春よ、来い

 しんみりしたいときに聞きます、大丈夫、春はくる!

 

・負けないで(SARD

どうしてもマラソンのイメージが強いですのでランニングしながら聞いてました。

 

世界に一つだけの花

自分の存在意義を確認できます。

 

・どんなときも。(槇原敬之

よし、頑張ろうと思えます!

 

・僕が一番欲しかったもの(槇原敬之

歌詞が素敵なんですよね~ 深いい~

 

・たしかなこと(小田和正

うちに来てくれたら、時を越えて君を愛し続けるのに・・・とまだ見ぬわが子を思って聴いてました。

 

・大丈夫(ヒルクライム

大丈夫って言葉って偉大~と思えます。

 

Dream fighter(perfume)

 リズムもポップですし歌詞もいい!元気になれます。

仕事との両立 ~仕事と妊活どっちが大事?!~

私は財務経理をしております。

そこそこ残業もあり終電が続く日もあるなど、なかなかにストレスフルなお仕事です。

山谷あり調整しやすいといえばそうなのですが、決算にあわせて業務が決まっているので、先の読めない不妊治療との両立は非常に苦労しました・・・。

仕事のせいで逃したチャンスもあります。

先生も言葉にはしませんが「仕事と妊活どっちが大事なの?!」と言いたげでした。

どうしても妊活は一応毎月チャンスはあるわけで、でも仕事は今やらなければいけないことがどんどん降ってくる、

職場にカミングアウトもしていない以上は 仕事>妊活 とせざる負えない状況ですよね。

職場は男性が多く、上司も男性なので、長い間不妊治療を打ち明けることができず、病院で早帰りする日も多いので「体調悪いの?大丈夫?」と心配され、とても精神をすり減らしていました。

 

コロナ禍で在宅勤務が主流となったことが、妊活を大きく前進させてくれました。

ちょうど異動も重なって決算のルーティーンから離れたことで、自分のペースで仕事調整や勤怠管理できるようになったので、通院ストレスがずっとなくなりました。

(とはいえ待ち時間も長く、診察+待ち時間(1~1.5時間程度)がほぼ毎日続く体外受精の時はなかなか大変でしたが・・・

しかもほぼ待ち時間。待ち時間でスマホゲームアプリのトゥーンブラストのレベル爆上がりでした。あれ、中毒性あります(笑)暇つぶしにはよかった!)

 

私は体外受精にステップアップするタイミングで、上司数名(全員男性)に打ち明けました。

言うときはなぜかわかりませんがドキドキで、本当に言うべきなのかギリギリまで悩みました。

不妊治療って何でそんなに言いにくいのかなあというのはいまだに言葉でうまく表現できないのですが、なんとなく女として不十分みたいに思われる(たぶんそんなことないですが)ことが嫌だったのかなと思っています。

それと、妊娠・出産するということはしばらく職場から離れることを意味するので、なんとなく妊娠に向けた活動に協力頂くということに勝手に違和感を持ってしまっていたのもあります。

不妊治療していなかったら私は最低な上司になっていたかもしれない発想ですね。

そんな私の背中を押してくれたのは、同じく不妊治療でクリニック通いしていた同期の「私は上司に不妊治療のことカミングアウトしているよ、上司はプライベート(妊娠)まで責任もってくれないからね。」という言葉でした。

確かに、仕事を理由に最終的に治療に専念できなかったとしてもそれは上司や会社のせいではなく自分のせいだよな、今のままでは仕事で迷惑かけない&ばれないで治療するのは無理だと気づいてようやくカミングアウトする覚悟ができました。

 

上司は戸惑いつつも時間や業務負荷を配慮してくださりました、本当にありがたかったです。

不妊治療ってどうしても人に言いづらく、ましてや男性にはより一層言いづらいかと思います。

ですが、やはり仕事への影響は少なからず出てしまいますし、上司に言って正解だったなと思っています。

加えて、チームのメンバーにも最低限伝えたところ、「うちも2人目不妊で苦労したからわかるよ~なんでも言ってね!」ととても配慮してくださいました。

通院時間とかぶったミーティングは代わっていただけたり、感謝しかありません。

不妊は病気ではないんですよね。決して珍しいことでも恥ずかしいことでもないですから。

 

両立って本当に難しいですよね・・・

不妊治療がある程度うまくいかない時期が続いたら、仕事は辞めるか休職する覚悟でした。

仕事をしている以上どうしても 仕事<妊活 になってしまいますし、妊活にはタイムリミットもあります。

時がたてばたつほど確立は低くなっていく・・

仕事をやめたり休職したら、ただでさえ不妊治療は長期戦かつお金がかかりますので収入面も不安ですし、妊活一本に絞ってしまうことでよりストレスになると考え、できれば仕事は継続したいと思っていました。

それに仕事に集中している間は不妊治療のことを忘れられて救われましたし、「大丈夫、子供は産めなくとも社会には貢献している!存在価値ある!」と謎の自己肯定感を高められましたので。(決して仕事大好き♪というタイプではないですが)

辞めてしまったら、このために必死にここまで働いてきたといっても過言ではない産休・育休手当ももらえなくなってしまう!!それはまずい!

 

在宅勤務ができない職種の方、時間調整の融通が利かない方はより一層苦労されていることと思います。

休職や退職されて不妊治療に専念される方も多くいらっしゃいます。

仕事と不妊治療の両立が物理的・精神的に両立不可であれば、タイムイズマネーなので一度妊活に専念することも全然ありだとは思うのですが、妊娠がゴールではないと思いますので、仕事を続けたいと思っている方ができる限り仕事を辞めずにいられる社会になってほしいなと思います。

職場の環境や上司の人間性にもよりますが、カミングアウトすることで私は物理的にも精神的にも楽になったので、カミングアウトも検討いただけたらと思います。

母の不妊治療体験談 ~母への感謝と命のバトン~

母も不妊でした。約7年もの不妊治療の末私が生まれたようで、大変大切に、過保護に育てられたと思います。

(そのおかげですっかりわがままな娘の完成です。)

 

母は幼い頃に事故で父親を亡くし、女手一つで三兄弟を育てた母は寂しかったのでしょう、温かい家庭と子育てが母の夢だったようで、かなりつらい日々だったと幼い頃から常日頃聞かされていました。

しかも私の前に一人、4か月で流産しています。

なるほど、今になってそのつらさが痛いほどわかります。

正直、今になるまで、そんなにつらいものとは思ってもみませんでした。

妊活は、やってみないとわからない想像を絶する辛さがありますね・・・。

母の辛さを痛感するとともに、母への感謝が止まりませんでした。

不妊で今まで唯一よかったと思えたことは、母の辛さを理解し、より一層感謝できたことです。

今なら、ここまで過保護に子供に尽くしてくれた母や父の気持ちが痛いほどよくわかります。

すんなり子供ができた人たちだって子供が大切な気持ちにきっと変わりはないんでしょうけど、不妊の末できた子供はより一層大切にできるのではないか、そんな風に思うのです。

 

この不妊の辛さを一番話して分かってくれる人は母です、なんせ経験者ですから。

母には包み隠さず、すべて話していました。

母曰く、生まれたら今までの辛さは全部吹っ飛ぶから、とのことです。

そんな言葉に、いや、でも今はつらいし、できるかわからんし、と取り乱して涙したこともあります。

母は体外受精は経験していませんが、私が体外受精に踏み出す背中を押してくれたのは母でした。

 

母とは不妊の症状は違いますので遺伝ではないのではと思いますが、私が通っていた鍼灸の先生曰く、親が不妊だと子供も不妊になりやすいとのことでした・・・

自分の子供も同じ思いをすると思うと悲しすぎます。

医療はこれほどまでに発展しているのに、不妊で悩む女性の数は増えている、何とかならないのでしょうかね・・・。

子供には、体外受精で生まれたこと、辛い不妊治療の末生まれたこと、そして女の子の場合子供自身も不妊である可能性があるということを早くから伝えていきたいと思います。

 

薬や注射のある今の時代じゃなかったら子供を産めなかったのかと思うと、なんだかゾッとしますが。

そう考えると、医療の進歩には感謝しなければならないですね。

風水

ちょっと胡散臭いシリーズですが、こういった類のものを全く信じない理系のザ・ロジカルな旦那が、このおかげで妊娠できたんじゃない?というのでちょっと紹介させてださい。

 

前に紹介した通り、母は霊感があるほうで、風水などを信じています。

私の実家は普通の庶民の注文住宅ですが、細部に至るまで風水に基づいて設計・デザインされているということです。

その母が我が家に来ることがあったのですが、その後私の実家帰省時に「そういえば、玄関の正面に鏡を置くのはよくないんだよ、いい運気も悪い運気も全部跳ね返してしまうから。」と。

私は当時賃貸マンションに住んでいましたが、玄関が狭く、全身鏡を玄関の真正面に設置していました。

風水上よくないというのはテレビなどで観たことがあったので知ってはいたのですが、そこまで風水を信じていなかった私は一番便利な場所だしいっか♪と思ってそのままにしておりましたが、この時母に言われてなぜか猛烈に鏡の位置を直したくなったのです。

実家から帰ったら、玄関に荷物も放り出してその足で鏡を移動させました。旦那も何事!?とびっくりしていました。

なぜかわかりませんが、ものすごい行動力でした。

その後からです、いろんなことがトントン拍子に進み始めました。

 

そのころ1年程度かけて新居探しを行っておりました。

なかなかこれだ!という物件に巡り合えず、不動産担当者からも少し見放されかけていたころです。

ちょうど鏡の位置を変えたころ、旦那が「ここいいんじゃない?!」と持ってきた物件が今住んでいる中古マンションです。

当時我々が設定した条件のほとんどを満たし、内覧したところ一発で二人とも気に入ってその日に契約しました。

現在住んでいるマンションになりますが、とても気に入っております。

 

その後正式にマンション購入、そのころ体外受精が成功・・・とまあ偶然でしょと言われたら偶然かもですが、

あまりにもトントン拍子で、それ以外にもいろいろと幸運が続いたので、旦那と「今まで鏡がいい運気を跳ね返してしまってたのかもね・・・」なんて柄にもない会話をしています。

 

もちろん新居では玄関入り口正面に鏡は設置しておりません。

実は引っ越しの際に前の鏡は引っ越し業者のミスで割れてしまったのです。これまたちょっとミステリアス。

現在全身鏡を厳選して探しているところです。八角形の鏡がいいということなのと、設置場所もちゃんと考えないと、と思ってます。

 

こんなことがあったので、風水の勉強もちょっとはした方がいいのかなと思っております。

目に見えないものも侮るなかれ。